過去の定例会・02

みかんの定例会

11月の研修

今回の定例会議はカネマタ薬局の高橋眞生様にお越しいただき、「眠剤と麻薬」についてのお話を中心に薬剤師の出来る事等お話して頂きました。

まず睡眠のメカニズム、不眠をもたらす薬の種類と理由、睡眠障害についてのお話くださいました。睡眠薬にも種類があり、服用してすぐ効く薬については寝る準備が整ってから服用しなければ上手く眠りにつけない事、また夜中に起きてしまう方、朝方起きてしまう方等、種類により効果が違う事を伺いしました。眠剤は食後すぐ飲むと効きすぎる場合がある事や薬は肝臓で分解するためほかの薬との飲み合わせも注意が必要のようです。

次に麻薬(医療麻薬)についてお話しいただきました。痛みのパターン、種類で処方が違うとの事。上手く鎮痛していくには、痛みの評価が必要で強さ、間隔、部位、性状、副作用等、目的を考えての投与が有効であるとのことでした。モルヒネについてのお話では、副作用の一つとして便秘があるが、逆に便秘しなければ効果は表れないとので下剤との併用が必須のようです。他吐き気等の副作用もあり充分な知識の上にしっかりとした管理で薬局では取り扱っているとの事をお話しいただきました。

最後に高橋様より面白い事をお伝えしたいと、<抜け殻>というもので、ある錠剤は、形がそのまま便と共に排出されるとのこと。成分は身体に吸収しているようです。そういう薬もあると覚えてくださいとのお話でした。

10月の研修

今回の定例会は吉野内科・神経内科医院の理学療法士、呼吸療法認定士の冨田真紀様にお越しいただき、ALS患者さんに推奨する運動について、お話及び実演をしていただきました。

みかんの利用者様のお宅にも、講師の同僚が訪問されているそうです。

ALS患者さんに推奨する運動ですが、まず、寝ていると内臓に肺が圧迫されるが、30度から45度以上のベッドアップを行うと、起こすことで内臓が下に下がるので、肺が広がり人工呼吸器関連肺炎の予防に良いとのことでした。表情筋マッサージはモーニングケアと一緒に行うと良いそうです。首の回りのマッサージでは、気切している方は感染、肉芽、気切孔周囲炎、気切孔拡大等注意が必要ですが、首のフォルダーで血流が悪くなるので、注意をしながら動かすことは必要です。

腕の上げ下げなど、特に肩甲骨内転運動については、肩甲骨の内側の筋肉は張ってしまうので、手のひらで10回ぐらい押す、手のひらで押す方法については、ベッド上で実演をされ実際にヘルパーが体験をしました、そのあとで演習をヘルパー同士で行い、講師に指導して頂きました。肺ケアは、ヘルパーは出来ませんがポストリフト「(吸気介助)脊柱近くを吸気時に指先全部で持ち上げることで、背部の換気改善、吸気量増加、リラクゼーションに役立ち、主に寝たきりの方に活用できます。」などはグレーゾーンであるかもしれませんが、利用者にとってはした方が良い方もいるとのことでした。

して良いこと、して悪いこと、利用者ごとのケアの違いが有ると思われますので、担当の理学療法士の指示のもと連携を図りながら、今後も苦痛軽減などのケアをして行くことが大事だと思いました。

そのあと、社長より、平成21年1月より難病医療費助成制度が変わることについての説明がありました。年収によって自己負担額が違うことについて資料配布がありました。3年間の経過措置がありますが、介護職員としても少しだけでも制度を理解をしておくことも必要だと思われます。

9月の研修

今回の定例会議は心理カウンセラーの小山恭子様にお越しいただき、ヘルパーとしての基本姿勢、心理的援助についてのお話をしていただきました。

ヘルパーとしての心得は入社時にすべての職員に必須項目として受けてもらっています。

しかしながら、みかんの就業形態の特殊性から家族との距離感や利用者様への対応等で馴れ合いが生まれ、トラブルに発展.することも考えられます。

そこで今一度外部の方から理想のヘルパー像を語っていただき、日の浅いヘルパーは視野を広げていただき、ベテランヘルパーにも再認識の場を持ちたいと思いました。

小山様は心理カウンセラーの立場から利用者様の心理状態がどういうものか、いくつかの事例を出して頂き、一般的な対応や援助者としてのベストな対応までお話していただきました。

なかでも「障がい者の方が最も困るヘルパーランキング」の話ではヘルパー同士顔を見合わせ苦笑する場面もみられました。

これを機に各自新たな気持ちでケアに入れることと思います。

8月の研修

今回は株式会社東機貿様にお越しいただき、人工呼吸器の勉強会を行いました。

現在みかんのご利用者様は東機貿様の扱っているHT70、HT50とフィリップス様が扱っているトリロジー、LPVを使われています。今回は初めて東機貿様にお越しいただきHT70の特徴や回路の構造、緊急時の取り扱い方など丁寧に説明して頂きました。東機貿様の扱っている人工呼吸器は加温加湿器がほとんど必要なく、回路構造が単純でメンテナンスが楽にでき、なおかつ機械の運転音がとても静かで呼吸器自体がコンパクなので外出など移動が楽にできるなどメリットが多くありました。

ただ、営業所が品川区にあるとのことでその点で千葉県内の利用者様の利用率はほかに比べると低いとの事でした。

千葉東病院ではこの東機貿様のHT70を主に使用されているとおっしゃっていました。今回の勉強会ではじめてこの呼吸器を見たヘルパーも多く、自身が携わる利用者様の呼吸との違いを比べ次々と質問を投げかけ、より理解を深めていていました。新人ヘルパーも何名か出席していましたが先輩ヘルパーにわからないところを質問するなど積極的に参加する姿が見られました。

7月の研修

今月は、各利用者様毎に担当ヘルパーとサービス提供責任者がグループになりケアカンファレンスを行いました。

利用者様やケアマネ、他事業所との連携の中で気が付いた事や新たな問題点、変更点などをサービス提供責任者から報告してもらい、その後各ヘルパーが日々感じている事やケアの内容で疑問に思っている事など情報交換をしてもらいました。

短い時間でしたが皆さん自分の意見を述べる事が出来たようでした。いつもは電話や対面でもサービス提供責任者とヘルパーが1対1でしか話す機会がありませんが、他の人の意見も交えて話し合う事が出来たことはとてもいい会だったと思います。

今後も時間を作りケアカンファレンスや、ヘルパー間のコミュニケーションを図る場を提供していきたいです。

6月の研修

弊社の喀痰吸引等研修の講師をお願いしている久良木 薫先生をお招きしました。前立教大学や城西国際大学で教鞭をとられていただけに、ユーモアにあふれ笑いも起こる和やかな雰囲気の中、あっという間の時間でした。内容は、「海外からみた日本の福祉・介護」です。まさに、ワールドカップに夢中になっている方がたくさんいる中、福祉の国と称賛されている国や、老後は自己責任でというさびしい国まで、まさに“介護ワールドカップ”のようにいろいろな国の実情をお聞きました。日本は、少子・高齢社会の道を進んでいますが、世界的には人口増加の傾向だそうです。現在、日本人の寿命が世界有数の状況に延びたのは、医療制度と検診制度の充実です。日本に生まれて、長生きしてよかった、いい終末だったとみんなが思える世界から注目される充実した介護の国でありたいものです。

5月の研修

4月の研修でも行い、好評でしたが勤務の関係で参加できなかったスタッフからの要望で今月もカニューレ抜去時における緊急対応の講義を行いました。講師は、ALS医療に数々の実績を持っておられる吉野神経内科医院の院長である、吉野 英医師にお願いしました。当事業所でも7名の利用者様の主治医を担当してくださっています。訪問時など先々でご指導もいただいております。

カニューレ交換は目の前で見学したことがあっても、事故等で抜去してしまった場に出くわしたら慌ててしまいます。先生の説明を聞きながら、各自吸引人形のQちゃんを使って、呼吸を合わせながら、微妙な感触を体験しました。あってはならない事故に万が一遭遇した際、この些細な経験が役立つということではありませんが、何も手を出せなかったというくらい頭が真っ白な状態になることは少なくとも避けられると思います。まず介護者が落ち着くことで、利用者様にも心のゆとりが生まれることと思います。

起こりうるヒヤリハットの一つとして多くのことを学びました。

4月の研修

日本ALS協会顧問 林 秀明先生をお招きして、ALS患者さんにとっては生命に関わるカニューレ交換について講義をしていただきました。日ごろからケアを担当していても、たとえ吸引の技術があっても、目前でチューブが外れたり、カニューレが抜去したりしたら慌ててしまうと思います。その時、医療職ではないから、自分は何もやらなかったではなく、やらなくてはならないという覚悟が必要ですというお話でした。医療事故は、絶対無いとは言えません。もしもに備えて、日頃から小さいリスのうちに必ずドクターと相談したり、カンファレンスの中で問題点を明らかにしたりして、クリアーにしていくことが大切だというお話でした。

先生には、Qちゃん人形を使って、実際にカニューレ交換も行っていただきました。見たことがあるかないかでは、大きな違いを感じた貴重な研修となりました。

3月の研修

みどりのまきば企画代表の玉浦氏をお招きし、日立製意思伝達装置「伝の心」の使い方、機能について学びました。みかんでは、以前も視線入力(眼球を使う)で意思を入力できる機器の講習をしたことがありました。

講習を受けてから、早速使ってみました。意思伝達装置を使う利用者にとっては単なるコミュニケーションを支える機器という意味だけではなく、見える・聞こえる・感じるなど自分の切実な思いを伝える手段です。その時の感動は、利用者にとっては生きる喜びを感じる一つの場にもなるかと思います。意思を受け取る側の周囲の皆様にとっても、共に生き、思いがつながっているという大きな実感になるのではないでしょうか。

みかんに勤める介護職員として少しでも意思伝達機器の使い方を知り、今後も訪問先の利用者が思いを伝え、周囲の方が思いを感じとるお手伝いができればと思います。

2月の研修

2月で訪問介護みかんは、7周年を迎えました。設立時から働いている方もいますが、新しく仲間に加わった方も大勢います。

今月は、勤続5年目、勤続3年目の方々にそれぞれ記念品が授与されました。

今後も利用者様と支えるご家族のためにご活躍いただきたいと思います。

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